天国へ行く方法II/Stairway to Heaven II
前回はDIOが天国へ行く目的は、復活することで永遠に影響を与え続ける存在になる、もしくはそんなスタンドを手に入れる、ということではないか?と考察しました。
その目的達成=天国へ行くために、DIOは研究を重ね、一連の手順にまとめあげ、それをノートに残しました。
下記はDIOのノートの内容を自分なりにまとめて意味づけしたものです。
以降の記事ではこの順に考察していきます。
以下、各章の概説とDIOの思考考察行きます。
天国へ至る手順
各節の分け方
DIOのノートに記載されている文章を、便宜上で節に分ける
第1節 ザ・ワールド
必要なものは 『わたしのスタンド』である
『ザ・ワールド』
我がスタンドの先にあるものこそが 人間がさらに先に進むべき道なのである
第2節 信頼できる友
必要なものは 信頼できる友である
彼は欲望をコントロールできる人間でなくてはならない
権力欲や名誉欲 金欲・色欲のない人間で
彼は人の法よりも 神の法を尊ぶ人間でなくてはならない
いつかそのような者に このDIOが出会えるだろうか?
第3節 複数の魂
必要なものは 『極罪を犯した36名以上の魂』である
罪人の魂には 強い力(パワー)があるからである
第4節 14の言葉
必要なものは 『14の言葉』である
「らせん階段」 「カブト虫」 「廃墟の街」 「イチジクのタルト」 「カブト虫」
「ドロローサへの道」 「カブト虫」 「特異点」 「ジョット」 「天使(エンジェル)」
「紫陽花」 「カブト虫」 「特異点」 「秘密の皇帝」
わたし自身を忘れないように
この言葉をわたしのスタンドそのものに 傷として刻みつけておこう
第5節 勇気
必要なものは 『勇気』である
わたしはスタンドを一度捨て去る『勇気』を持たなければならない
朽ちていくわたしのスタンドは 36の罪人の魂を集めて吸収
そこから『新しいもの』を生み出すであろう
「生まれたもの」は目醒める
信頼できる友が発する 14の言葉に知性を示して…
『友』はわたしを信頼し わたしは『友』になる
第6節 場所
最後に必要なものは 場所である
北緯28度24分 西経80度36分へ行き……
次の「新月」の時を待て……
それが『天国の時』であろう……
ザ・ワールドの解放
第1節、第3節、第5節が関連してくる部分である。
スタンドを「捨て去る」とは死亡と何が違うのか、そして「ザ・ワールド」こそが人間が先に進むべき道、とはどういうことなのかを考察する。
世界と世界樹
第5節、新しく生まれたものについての部分。
スタンドの先は「矢」によるレクイエムではなく、なぜ36名以上の魂によって行うのか?
新しく生まれたものはバオバブの木。
これは逆さまの木、セフィロトの樹とも呼ばれるものの表れと捉えて考察する。
宇宙を表すとも言われるセフィロトの樹と集合無意識が示すものは何なのか?
生まれたものと友による復活
第2節、第5節と対応。
生まれたものは「キリストの復活」を意図したものではないか?
受肉と14の言葉
第4節、有名な14の言葉の意味と、その言葉が何を緑色の赤ん坊に引き起こしたのか?
なぜプッチ神父と融合したのか、それは意図したものなのかを考察する。
天国の時
「復活」したキリストは神の国、天国へと至る。
生まれたものもまた、天国へ至るための時と場所を選び、そこで真のパワーが訪れる。
「時間」と「重力」をポイントにして考察する。
DIOの思考の謎
しかしDIOはなぜ、この方法を思いついたのか?
スタンド能力は本体の無意識の表れとはいえ、明確にこの能力を得る、として得られるものではない。
メイド・イン・ヘブンにしろ、DIOが求めたスタンドにしろ、予想して得られるものだったのだろうか?
DIOは配下のスタンド使いの能力や調査の結果から、世界の成り立ちを察していたと思われる。
ここから生まれるものをある程度予測していたのではないか。
ここから生まれるものをある程度予測していたのではないか。
「運命」を読み取るトト神から、この世界は永劫回帰しており、「運命」を変えることが出来ない可能性を知った。
プッチ神父の説話から魂の数と天国の話を教わった。
そして、ホワイトスネイクの能力からスタンド能力を付け替え、複数持つことすらも可能であると学んだ。
ルーブル美術館のミロのビーナス、モナリザという時空を超えたスタンドのような存在。
これがヒントになったのではないか。
レクイエムの存在。
気づいていたのかわからないが、スタンドの先があることは予想していたようだ。
柱の男の存在。
ジョセフ・ジョースターが柱の男を滅ぼしたことは当然知っていることだろう。
肉体的な最強は目指しても意味がないことに、DIOは気づいたはずだ。
ザ・ワールドの時を止める力と重力。
「時を止める」能力を持つからこそ、「時間」と「運命」に関して気づくことは多かったはずだ。
そして、「時間」には「重力」が大きく関わることもわかっていただろう。
「時が止まった」世界でも「重力」は働いているのだから。
これがザ・ワールドを「先」に進めるヒントになったはずだ。
総合して究極の能力は信仰のように未来永劫続く、影響を受けざるを得ないものに自分を組み込むこと。
どう計算して天国の時と場所を見つけたのかは不明だが、おそらくはこういったところではないか。
出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険
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