【スタンド考察】リキエルのスカイ・ハイを解説!

スカイ・ハイ/Sky High

破壊力:なし
スピード:なし
射程距離:肉眼で届く範囲
持続力:C
精密動作性:なし
成長性:なし

リキエルのスカイ・ハイ

スカイ・ハイ

スカイ・ハイのスタンドパラメータ


コミックスのスカイ・ハイ

本体名:リキエル

ロッズとリキエル

高速飛行未確認生物


破壊力:なし
スピード:なし
射程距離:肉眼で届く範囲
持続力:C
精密動作性:なし
成長性:なし

緑色の赤ちゃんと融合したプッチ神父との運命に引き寄せられたDIOの息子の1人、リキエルのスタンド。
本体名の元ネタはフランスのファッションデザイナー、ソニア・リキエル(Sonia Rykiel)または同名のブランドから。
スタンド名の元ネタはイギリスのポップ・ミュージック・グループのジグソー(Jigsaw)の楽曲、スカイハイ(Sky High)から。

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能力は「ロッズを操る」。

リキエルの右腕に装着される、未知の甲虫か両生類のような形状をした能力顕現型スタンド。
スカイ・ハイは謎の未確認生物(UMA)のロッズ(RODS)、別名スカイフィッシュを操作する。

以降は、エンポリオが想像で補完しているロッズの生態が正しいという前提で話を進めていく。

ロッズ図解

ロッズは2000年の春頃、メキシコのゴロンド・リナスという巨大な縦穴にスカイダイビングをしにきた若者が撮影したビデオカメラの映像中で初めて発見された謎の生き物である。

日本のテレビ番組で特集されていたスカイフィッシュ

ロッズ(RODS)の名前の通り、直径数センチ、体長20〜30センチほどの竿状をしており、4対8枚のひれのような翅を生やしている。
この翅の回転角度は約456度でプロペラのように回転する。
竿の両端部にはつるりと何もなく、蛸のように口は身体の中央に位置している。
すなわち、竿の端に頭部があるわけではなく、光を感知する眼球に当たる器官もないため、前後という概念はない。

竿の両端に匂いを感知する器官と熱感知器官がついており、これをセンサーとして進行方向を決定しているようだ。

ロッズの最大の特徴はその速度である。
これまで肉眼では発見できなかったほどの速度で自在に空中を飛び回り、おそらく最高速度は隼が獲物を捉える時速300キロに迫るものと考えられる。
通常でも時速200キロ以上で飛行すると推測され、その細長い身体と白色の視認しにくい体表、そして死骸はすぐに溶けてしまうところから、これまで発見されてこなかった。

止まると溶けるスカイフィッシュ

この空飛ぶミミズのような形態から、祖先は3〜4億年前に生まれたとされるパラノグロスス属(脊椎動物と無脊椎動物の中間)とされ、太古から恐竜たちの体温を奪って生き延び続けていると推測される。

体表全身にびっしりと熱吸収細胞が敷き詰められた構造をしており、植物が空気中の水分を光合成で吸収するごとく、他動物の「体温」を摂取して飛び去る。
まるで深海火山の噴火口近くで生息する環状生物のように熱だけを摂取して生きている。
このため、体内器官はかなり簡易的で、口腔から取り込むわずかな水分と栄養分、そして熱を血管で行き渡らせ、腸と腎臓の合わさったような臓器で吸収とリサイクル、老廃物の除去を行う。

一生飛び続ける未確認生命体

おそらく体内の水分そのものがドロドロで熱を溜め込む粘土のようだろう、とエンポリオは予測している。
このためか、ロッズは死亡した際に臓器も含めて全て溶け去り、死骸が残らない。

なお、オスメスの区別はあるらしく、空中でカタツムリのように交尾するとのこと。


さて、長々とロッズの生態系を述べたが、リキエルのスタンド、スカイ・ハイはロッズではなくロッズを操るスタンドである。
スカイ・ハイのアンテナのような頭部から攻撃する目標への方向やタイミング、どの部分の体温を奪うかなどの指示を出す。

徐倫とリキエル

なぜ未確認生物のロッズはスカイ・ハイの指示に従うのか不明であるが、心が繋がっているから、とされている。

また、スカイ・ハイはロッズに指示を出せるが、ロッズが早すぎるため肉眼の届く範囲内のみである。
能力の射程距離から外れたり、リキエルの集中力が切れた場合、ロッズはそのままどこかへ飛び去ってしまう。
さらに、スカイ・ハイにはロッズを遠方から集める力はないため、近隣にロッズがいなければ能力は発揮されない。


また本体のリキエルはプッチ神父神父と出会うまでパニック障害を克服しておらず、緊張すると過呼吸や瞼を開けていられない症状を発症していた。
しかし、リキエルのスカイ・ハイが弱いかというとそんなことはなく、プッチ神父すらもその潜在能力を畏れていた。

スカイ・ハイを集中力を持って使うことで、精細に、そして急激に血管や体内の臓器の熱を奪い取ることができる。
熱はそのまま、人間の筋肉や血流、臓器の動きに直結するため、これらが奪われるとまともに機能しなくなる。

なぜかエルメェスを操れるリキエル

ロッズの攻撃によって熱を奪えば、脳幹の機能停止で即死に至らせたり、筋肉を不随意に動かしてしまうことで骨折を引き起こす、血管の機能障害で急速な腐敗をもたらす、などさまざまな病気や身体機能障害を相手に与えることができる。

低体温症で病気を引き起こす

また作中では、精密な操作によって徐倫エルメェスの手や口を操り、さらにリキエルへの投擲を誤操作するなどした。





高速飛行体を操作するラジコン

真の能力は「ロッズに指示を出すスタンドフェロモンの分泌」。

上述したようにスカイフィッシュ、ロッズは非常に高速で飛行する生命体である。
軽量のボディとヘリコプターのプロペラのような翅の高速回転によりハエのごとき高速を実現するのであろう。

精神の成長を大事にするリキエル

しかし、エンポリオのロッズ生態系推測が当たったとしても謎が残る。
それは群れで生きるロッズがどうやって仲間とコミュニケーションを取っているのか、である。
眼をもたず、さらに目にも止まらぬ早さのロッズ同士の通信方法が、たとえ心がつながっているとはいえ、スカイ・ハイの通信方法に関わってくるはずである。

例えばドローンやラジコンヘリのような高速飛行する機械をラジコンで操作する場合、
操作機側からこっちにこれくらいのスピードで飛ばしたい、という操作指示があり、
これを信号に変換し、
さらにリモコンから放射状に広がる電波に乗せて送信する。

そして、ラジコン気体側は電波を受信し、
電波を信号に変換し、
信号を読み取ってサーボ等に指示して方向やスピードを変える。

高速で飛ぶ渡鳥であれば鳴き声や飛び方などで互いの意思のやりとりをしているだろう。
恐らく昆虫などもこれに近い。

ではロッズはどうなのか?
これは2つしかない感知器官の1つ、匂いで行っているものと思われる。
ロッズ同士は飛行しているため、先頭のロッズが発する匂いを後方のロッズが感知するというコミュニケーションを行なっているのだろう。

これを利用して、スカイ・ハイは風に流されないスタンドフェロモンを能力の射程距離内に発生させることで複数のロッズを同時に精密に操っているのである。

リキエルの精神と同調するロッズ

次にロッズの生態の謎について考察する。
ロッズの死亡時、ドロドロに溶けてしまうところから、ロッズの身体組織のほとんどは水、および組成成分のほとんどが水による微細孔の粘土のような固体で形成されていると思われる。
そして、臓器や身体を組成するこの粘土のような組織は、ロッズ体内で発生させる圧力によって水分に戻される。
氷が圧力によって水に融解する際に温度が上がるため、これを吸熱反応を起こす。

ロッズはこの相転移による吸熱反応を利用して外部より熱を取り込み続ける。
逆にこの熱吸収がストップしてしまうと、体組織を維持できなくなり、全組織が水分に戻るのである。

また、体内において変換した水分を蒸発させることで、同じく吸熱反応も起こし、さらに蒸発によって増大する水蒸気の圧力を噴射に利用することで高速飛行する。

何故このような進化をし、生き残っているのか不明であるし、このあと彼らがどこへ行ったのかも全くの不明である。





アポロ11号の男

スタンド使いリキエルはDIOに餌にされた女性の息子である。
彼はウンガロ同様に自分の生まれも知らず、生きる希望も持たずにいたため、精神的に参っていた。
薬物に手を出さなかったようだが、パニック障害を起こして車やバイクも運転できない、瞼も自分の意思と関係なく閉じてしまうような状態だった。

まぶたがストーン

しかし、プッチ神父と出会い、血統を知り、スタンド能力を自覚し、なんのために生きるかを決断したところからこれまでの人生分の集中力を取り戻して水を得た魚のような状態になる。

覚悟したリキエル

緊張の中で前の自分に戻りそうになるもの、徐倫たちとの戦いの中で急激な精神的成長を遂げる。
精神の成長の中で成し遂げることの大切さに気づき、自身をその象徴であるアポロ11号になぞらえる。

精神的成長、それは覚悟して決断することである。
科学技術の発展だけがアポロ11号を月面に届けたのではない。
多くの人たちが月に到達する、という目標を絶対に達成させると決断し、そのために全てを賭けると決めた。
そして、それを成し遂げた。
これこそが精神的成長である。

明らかにこの瞬間、リキエルは徐倫と同等の覚悟を持っている。

ジョジョにおいて主人公も敵側もそれぞれの生きる目的が明確であるため、あとはこの精神力の強さ、そしてテニスボールがコートのどちら側に落ちるか、という「運命」が最後に左右する。

全てを出し切った上で、最後に運命が徐倫に傾いた理由は不明である。
が、リキエルはそれすらもDIOの意識と統合したプッチ神父の狙いと語る。
蠱毒のように、または子宮に殺到する精子のように最も強いものを引き寄せるための、リキエルと徐倫との戦いすら神父の罠だ、と。

プッチ神父が引き寄せたいのは運命

このテーマの答えは作中語られないままである。
ただ一つ言えることは徐倫には仲間がいた。
1人ではなく仲間達との決意が、たとえ敗北であったとしても意思を受け継ぎ、事を成し遂げるのである。


出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険

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