ジョジョマガジンにて連載されたスピンオフ小説「無限の王」に登場するスタンドを徹底考察ッ。
こいつはレクイエム の可能性があるので紐解いていく。
破壊力:?
スピード:?
射程距離:?
持続力:?
精密動作性:?
成長性:?
無限の王(エル・アレフ)
本体名:ホアキン・ルイス=ホルーダ
永遠の夜にする能力
破壊力:?
スピード:?
射程距離:?
持続力:?
精密動作性:?
成長性:?
ジョジョの奇妙な冒険のスピンオフ小説、真藤順丈氏の「無限の王」に登場するホアキンのスタンド。
スタンド名の元ネタはホルヘ・ルイス・ボルヘスの著作、「エル・アレフ」から。
この作品が「無限」や「宇宙」をテーマにしているため、無限の王と名づけたと思われる。
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能力は「半径数キロ圏内を永遠に夜にする」。
エル・アレフは本体を中心として常時発動し続ける能力顕現型スタンド。
ホアキンが矢に刺されることで発現している。
半径数キロ、少なくとも村一つが夜に包まれるほどの能力射程距離を持つ。
このスタンド能力内は天上からの太陽光が届かなくなり、明けない「夜」が訪れる。
この夜の範囲内では当然ながら日が昇ることはない。
エル・アレフは常時発動しているため、ホアキンがいる限り、何日でも何週間でも夜が続く。
そして、夜が続くと生き物は生体リズムが狂いだし、正常な精神を保ちにくくなる。
植物は日光が届かなくなることで、数日、数週間で枯れ果てるだろう。
エル・アレフの夜の異常性はこれだけに留まらない。
この「夜」の中では、生命活動が低下し、睡魔が絶えず襲ってくる。
この睡眠異常が肉体と精神を蝕み、草花を枯らす。
さらに、この夜の闇は異常なまでの催奇性がもたらされる。
催奇性とは、奇形の子供が生まれやすくなる性質のことであり、ある種の薬品が妊婦に影響を与えてしまう場合などに使われる言葉である。
「夜」の影響下に落ちたアマゾンの熱帯雨林はたった数年で植物相を一変させている。
螺旋を描いて巻きつく蔓は鉤爪を生やす。
飛散する花粉や胞子はありえない異種配合、交配を繰り返す。
ねじれて土壌に広がる根茎は林床に広がり、猿や鳥や虫を鞭打ち、磔にする。
本来ならありえない植物の奇形のるつぼになってしまっている。
「夜」の催奇性の影響は動物にも効果を及ぼすと思われるが、まだ数年程度では目に見えるほどになってはいないようだ。
エル・アレフは無限とも思える夜の悪夢、真っ暗闇の中で人間の精神が作り出す幻覚をじわじわと具現化するようなスタンドである。
なお、この「夜」の真逆のスタンドとしてサンが存在する。
こちらは偽太陽のような光球のスタンド。
あまりの光と熱のエネルギーから、周囲一帯を強制的に昼にしてしまうスタンドである。
悪夢の歴史を呼び出すもう一つのレクイエム
真の能力は「存在しなかった夜の生物群を無限に呼び出す」。
以下ネタバレとなる。
本体のホアキンは実は受肉したスタンドである。
ホアキン自身も自分がスタンドであると気づくことなく生活していたが、あるとき「矢」をマフィアのアルコーンに刺されることでスタンド使いとして覚醒した。
ここで、無限の王(エル・アレフ)が発現するわけだが、スタンドであるホアキンが矢に刺されることで発現していることから、エル・アレフはレクイエムである可能性が高い。
エル・アレフにスタンド像は存在しないのも、ホアキン自身がスタンドであるため、ホアキンこそがエル・アレフのスタンド像なのだと考えるのが自然である。
以降ではエル・アレフの理系的考察、レクイエムとしての能力考察を順に行う。
まず、エル・アレフの「夜」を作り出す能力であるが、これは目に見えない光を吸収するスタンド粒子を天球状に散布しているものと考えられる。
これが太陽光を阻み、吸収してしまうためエル・アレフの能力空間は暗く夜のようになる。
このスタンド粒子は主に上空に漂っているが、薄く瘴気のように地上にも浮かんでいる。
これを吸い込むことで睡魔や催奇性といった異常性が生物にも現れる。
また、通常は上空で太陽光を吸収しているだけだが、本体の操作によって地上にある松明などの灯りも奪い去ることは可能なようだ。
本体から滲み出る黒い液体も、このスタンド粒子が凝集したもので、ホアキンの肉体から滲み出て、謎の怪物をかたどることもあるようだ。
この怪物はエル・アレフの真の能力の一時的な発現と思われる。
ホアキンはこの能力でアルコーンを食い殺している。
ここまでをまとめると、エル・アレフは光を吸収するスタンド粒子である。
一粒一粒は肉眼で見えないほど小さく、光の吸収量も少ないため、濃度が低いと感知できない。
しかし、ある一定以上集まると、光の吸収量が高まるため、この粒子群は黒い霧のように見える。
これが上空で漂うと、空の光が地上に届かなくなるため、「夜」が訪れるのである。
また、この「夜」の本質のため、身体に粒子を取り込んだ生物は肉体と精神を蝕まれる。
では、この黒い霧の本質とはなんなのか?
夜の粒子が限界まで凝固すると何が起きるのか?
それはエル・アレフ・レクイエムが発動する、と考えられる。
レクイエムはゴールド・エクスペリエンス・レクイエムやシルバーチャリオッツ・レクイエムの事例から、人類や生物の集合無意識や生命の進化系統樹である世界樹にアクセスする能力と推測される。
エル・アレフのレクイエムが発動すると、凝固した夜の球がほつれ、肋骨状のかごを形成する。
このかごのような繭は即座に破れ、中から夜を「塑像」したような、と表現される異形の夜の生命体を誕生させる。
地球の歴史上存在してこなかった、完全に光を必要としない盲目で貪食の夜の生命は、周囲の全てに噛みつき、からみつき、分裂し、無限に増え続ける。
一つの個体のようでありながら、群体のような知性のない巨大な異形生物の集団が周囲を蹂躙し、人間も何も全て捕食し始める。
この異形生物の外見を本編から引用すると、
甲殻類と腔腸動物を交雑させたような生物、
天蓋状の頭部の縁にクラゲのような襞をもち、玉虫色のキチン質の多脚をもつ生き物、
繊毛を持つ蠕虫状の生き物、
全長40メートルを超す刺胞動物、
などである。
悪夢の現出といっても過言ではない生物が大量に呼び出される。
シルバーチャリオッツ・レクイエムのように暴走しているのか、この怪物群はホアキンの制御下になく、無作為に暴れ続ける。
レクイエムが暴走状態に入ると、「矢」の指向性である生物の「次」の進化という方向は極端に暴走した現象が起きる。
シルバーチャリオッツ・レクイエムもまた、別の進化形態を強引に引き起こすような現象であったが、エル・アレフは地球の歴史で起きえなかった「夜」の生命体という歴史、悪夢と消え去った生物を蘇らせて呼び出すものである。
夜によってじわじわと植物相がねじまげられ、生物の精神が蝕まれていたのも、この夜の世界の現出の影響であろう。
もしこれがリサリサの手で止められることがなければ、地球の生命体の歴史はひっくり返ることになっただろう。
自分の生き方を最期に貫いた親友
ホアキンの正体は、英雄願望に身を焼かれ、こんなところではない、もっと先があると願い続けたオクタビオのスタンドである。
その能力はオクタビオの友達であること。
オクタビオにとって、最初は都合のいい存在が友達であったのだろう。
ホアキンはその通りに賢く、出しゃばらず、それでいて有能な二番手という存在であった。
そしてホアキン自身もそれを疑いもせず受け入れていた。
しかし、「矢」に射られたあたりから関係が変わってきた。
ホアキンがエル・アレフに目覚めたため、力関係が逆転したのだ。
ホアキンはオクタビオに逆らうようになったが、その実のところ、本質は変わっていない。
真に友達とは、友達のためを思って痛いことも言い合える存在である。
そんな風に変化したホアキンは、オクタビオを更生するかのように動き、そしてそのオクタビオと共にリサリサのラッシュを受けて地の底へと消えていった。
なお、エル・アレフの悪夢のような夜の能力をリサリサは、誠実なホアキンの魂の発露なのかと嘆いていたが、これは正しくないと思われる。
確かにスタンドは魂の発露であるが、ホアキン=エル・アレフであることから、オクタビオの英雄願望の裏側の闇がエル・アレフであるとも言える。
さらにいうと、レクイエムは本体の魂の発露というよりは集合無意識の発露であるため、オクタビオやホアキンとは何の関係もない可能性もある。
明けない「夜」を作り出す無限の王は、実のところ、2000年間ごとに覚醒と睡眠を繰り返す夜の種族のメタファーとも考えられる。
石仮面を作り出し、無限に配下を増やす例の種族のメタファーを波紋とスタンドによってリサリサが打ち破り、新たな時代の幕開けとなる。
それが無限の王の役割である。
出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険
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