ジョジョマガジンにて連載されたスピンオフ小説「無限の王」に登場したオリジナルスタンドを徹底考察ッ。
なんとあのリサリサがスタンドを発現するというファン驚きの展開だ。
ザ・ハウス・オブ・アース
本体名:リサリサ(エリザベス・ジョースター)
太陽風のスタンド
破壊力:?
スピード:?
射程距離:?
持続力:?
精密動作性:?
成長性:?
ジョジョの奇妙な冒険のスピンオフ小説、真藤順丈氏の「無限の王」に登場するリサリサのスタンド。
スタンド名の元ネタはPearl S. Buckの3部作、「The House of Earth」から。
無限の王に登場するスタンドは全て何かしらの小説が元ネタである。
能力は「太陽風のような烈風を吹き出す」。
91歳になったリサリサが発現した女性型の近距離パワー型スタンド。
ジョジョ第2部と第3部の間、世界中でスタンド使いが発見され始めた時代を描くスピンオフ小説、無限の王に登場するリサリサのスタンド。
リサリサはホアキンのスタンド、エル・アレフを止めるため、命を賭けて「矢」を自らに刺して、スタンドを発現させている。
ザ・ハウス・オブ・アースは近距離パワー型の基本形の人型スタンドで、両拳のラッシュは地面に当たっただけで地をえぐり、石つぶてを撒き散らすほど。
スタンド像は全身にしなやかな輪郭と曲線を描き、ルビーのような耀きと硬度をそなえている。
髪も紅く、アルカイックな微笑みを浮かべた顔も紅い。
双つの乳房の位置に太陽と月の模様が象られ、紅々と燃える地球のように腹部をふくらませている。
作中での描写からして破壊力、スピードはA相当あるものと思われる。
エル・アレフの夜の生命体を蹴散らすパワーを持っており、ラッシュで倒している。
さらにリサリサは既に老齢とはいえ、波紋の達人。
波紋の呼吸によって、ラッシュに波紋をまとわせて、夜の生命体に致命的なダメージを与えることができる。
リサリサの波紋で鍛えた肺活量の影響か、ザ・ハウス・オブ・アースは息を吸い込んで、肺腑で溜め込み、一気に吐き出すことで烈風を噴き出す。
その風速は35メートル毎秒にまで達する。
これは猛烈な風と表現され、台風の平均風速25メートル毎秒を上回る。
木が折れ、家屋の屋根が吹き飛ぶレベルである。
作中でも、この烈風だけで夜の生命体群と村の建築物は大打撃を受けている。
さらにザ・ハウス・オブ・アースが噴出する烈風は太陽風のような性質を持つ。
高温の空気は気体を電子と陽イオンに電離する。
さらに、ザ・ハウス・オブ・アースの太陽風には辰砂や鉛、チタン、水銀の浮遊塵が混じっており、これが高温に曝されて、超伝導体となっているという。
超伝導体とは、電気抵抗が消失した状態の物質を指す。
この超伝導状態の中に電流を通すと、エネルギー損失なく電流が流れるのである。
そして、ザ・ハウス・オブ・アースの太陽風はこの超伝導体のおかげで、波紋エネルギーを流し込むことができる。
つまり、ザ・ハウス・オブ・アースは波紋戦士の長年の夢だった、波紋を直接相手に触れずに流し込むと言う念願の技術を実現する。
風速35メートル毎秒の烈風で波紋を流し込むことで、遠距離かつ広範囲の殲滅を可能としている。
なお、太陽風は地球の大気と触れるとオーロラが発生する。
それを表しているのか、ザ・ハウス・オブ・アースの波紋の息吹がエル・アレフの夜と触れるとオーロラが発生している。
波紋の達人リサリサはスタンド使いとなって波紋の極地に到達したといえる。
最後に、必殺の両拳のラッシュは「ヤワヤワ」のラッシュ。
リサリサが言う、やわな人生は送っていない!から来ると思われる。
波紋=太陽のエネルギーだから太陽風
真の能力は「太陽のコロナ、月の夜、地球の生命によって波紋入り太陽風を噴き出す」。
ザ・ハウス・オブ・アースは真藤順丈氏によるオリジナルスタンドである。
太陽風のスタンド能力であり、烈風に混じる浮遊塵が超伝導体となって吹き荒れる。
この塵が電離して電子と陽イオンに分かれ、そして超伝導となるように作中で記載されているが、物理的にはこの電離と超伝導は全く関係がない。
太陽風とは、太陽のコロナによって気体が100万度にまで熱せられることで、電子と陽イオンに電離したプラズマ状態となった粒子の流れである。
そして超伝導とは、水銀やチタンといったある種の金属を-190℃未満に冷やした際に、電気抵抗が急に0になる現象である。
つまり、プラズマと超伝導は温度としては真逆の性質であり、現象としても関連がない。
どういう意図でこれをつなげたのか、著者の勘違いなのかは不明だが、その上でザ・ハウス・オブ・アースの能力を考察していく。
まず、ザ・ハウス・オブ・アースがなぜ太陽風のスタンドなのか?から解いていく。
これは恐らく、波紋が生命エネルギーのであり、そして生命エネルギーは太陽の波動と一致しているところからと考えられる。
ザ・ハウス・オブ・アースの胸に「太陽」のシンボルが象られていることから、太陽のエネルギーを伝える太陽風がイメージされているのだろう。
そして、太陽風は上述の通りに気体(この場合は水素とヘリウム)が高温でプラズマ化している。
プラズマ化すると電子が電離しているため、本来は電流をほぼ通さない気体が電流を通すようになる。
波紋は電流ではないが、空気中に波紋を通して遠隔の対象に流し込むことは原理的に出来ない。
波紋は呼吸を通じて作られる生命エネルギーの余剰分を溜め込み、血液の流れを通じて一気に流し込む技術だからだ。
そのため、リーチを伸ばして武器から波紋を流すなら、武器に植物油をかけるなど生物由来の液体を媒介とするか、サティポロジアビートルの腸という人体よりも波紋を通しやすい特殊な素材を使う必要がある。
また、金属に波紋を流す場合、専用に特化した銀色の波紋疾走(メタルシルバーオーバードライブ)が利用できるが、本来は波紋を通さない金属に無理やり通しているためか、波紋としての威力は弱め。
人体の60%は水分と言われており、波紋は水を通しやすい。
水に波紋を通すと、雷のアースのように波紋が散ってしまい、水中の敵に効果的な波紋を流すということはかなり困難となる。
こちらも専用に特化した青緑波紋疾走(ターコイズブルーオーバードライブ)という波紋技が存在する。
上記のように、波紋は物体には媒介が必要、液体には通しやすく、気体中を通すことはない。
しかし、ザ・ハウス・オブ・アースのスタンド能力の「太陽」の能力で気体中の塵をプラズマ化し、気体よりは波紋がとおりやすくしたのだと考えられる。
ただこれだけでは気体中を波紋エネルギーが伝導するには十分ではない。
そこで、ザ・ハウス・オブ・アースの胸に象られているシンボル、「月」の夜の力を使う。
月の光は太陽光の反射のため、月の波動も波紋と同じである。
さらに、月の夜は-170℃に達する。
冷やされた辰砂や鉛、チタン、水銀などの超伝導状態になることが確認されている(実際はこれらの物質が超伝導状態になるためには-200℃程度必要)。
ザ・ハウス・オブ・アースは太陽風のプラズマを保ちながら、さらに「月」の力で超伝導状態にまで変化させ、全くの抵抗なく波紋が太陽風の中を伝導させる。
最後にザ・ハウス・オブ・アースの腹部に象られた「地球」のシンボルの力を使う。
「地球」は生命の象徴。
ザ・ハウス・オブ・アースは腹部で波紋を溜め込み、増幅することができる。
これにより、リサリサの波紋エネルギーを増幅させ、太陽風によって広範囲に流し込むのである。
以上が、プラズマと超伝導を結びつけたザ・ハウス・オブ・アースの考察である。
ただ、何度か述べているが波紋は電気ではない。
プラズマ状態も超伝導状態も電気の流れやすい状態であって、波紋が流れやすい状態ではない。
スタンドなんだからそこまで考えなくても良いのかもしれないが、気になるところである。
老齢のリサリサのその後の人生
言わずと知れたジョジョ第2部の重要人物のリサリサ。
ジョセフとシーザーの波紋の師匠の第2部のあとはハリウッドの脚本家と再婚したことまでしか公式には記載がない。
無限の王はさらにその後、1950年代以降から1980年代まで、波紋の時代からスタンド使いの時代への移り変わりの時期の話である。
リサリサは老齢ながらも、SPW財団にて世界中で徐々に現れ始めている謎の能力者(つまりスタンド使い)について調査の協力をしていた。
第2部の時点で50歳だったリサリサ、いくら波紋で若い肉体を維持しているとはいえ、おそらく本書時点で70歳から80歳。
この時点でもなにやら強力そうな千紫万紅の波紋疾走(サウザントカラーオーバードライブ)なんて波紋技を繰り出しているから驚きだ。
高潔なリサリサは世界を「夜」に包んでしまうエル・アレフを止めるため、物体のコピーを作り出すスタンド能力「血の祭り」の力を使って「矢」を複製させた。
そして、自ら「矢」を受けることでザ・ハウス・オブ・アースを発現。
この時点で90歳近いと思われる。
エル・アレフを止めるために、自身の全ての波紋エネルギーを出し尽くし、ザ・ハウス・オブ・アースの波紋入り太陽風を噴き出し尽くした。
これにより、エル・アレフを撃退し、夜の世界に朝日をもたらした。
リサリサ自身も波紋とスタンドパワーを使い切り、その後はベッドで家族に囲まれて余生を過ごし、そしてこの世を去る。
出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険
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